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誰でもできるウォーキング
だからこそ基本が大切!
正しいウオーキングでエンジョイ健康づくり
指導:宇佐美 彰朗 |
ウォーキングの基本動作2足歩行
ヒトは、歩くとき、必ず左右の足を交互に、進行方向に出して歩きます。2足歩行が基本です。2足歩行のバランスを維持するために上半身と下半身は、腰部を軸に身体の左右が軽くひねられて安定を保ちます。歩行は身体全体が作用し合って行われます。次に、踏み出された片足(脚)に、瞬間、身体の全体重が乗ります。ヒトの歩行は、片足で全体重を支えることになるのです。
この時、足の裏には、大きな力が乗せられています。また、カカト、土踏まず、足の指は、それぞれ、役割を担っているのです。肉厚なカカトは着地の衝撃を吸収し緩らげます。足の小指は、小さいながらもバランスをとるのに重要な役割を果たしています。歩行するバランスは、足裏まで含めた、全身の連携が必要なのです。
ウォーキングはバランスが大切
歩行は、直立して安定した状態の重心が、進もうとしている方向に移されて、停止した状態が崩れ、次の瞬間、崩れ始めた重心(身体)を支えるために、片方の足が進む方向に出されて地面や床を支えることから始まります。人類にとって2足歩行の第一歩です。つまり、片足が前に出されることによって歩行が始まるのではなく、それ以前に身体の重心移動が始まっているのです。
ウォーキングは、それ自体、健康維持、増進にも有効な運動ですが、様々なスポーツの基本であり、楽しさを味わうこともできます。ウォーキングからジョギング、そしてランニングには明確な境目もありません。結局、ウォーキングで身体の重心を意識することは、様々なスポーツ技術の習得にも役立つのです。
ウォーキングの技術を身につける
①足の裏の3点のポイントを意識する
足裏の3つのポイントとは、「親指」と「小指」そして「カカト」です。立っているとき、歩いているとき、足裏のどの部分に重心が乗っているのかを意識することが重要です。
この3カ所に均等に力が加わっている状態こそが、身体のバランスを維持できる安定した状態です。足裏の3つのポイントを結ぶ三角形が感じられ、常に足裏に体重を乗せることを意識して歩くように心がけましょう。
②膝と足の甲の関係を意識する 2足歩行を行う上で重要なもう一つのバランスについて。 |
③一本の線上を歩こう
①及び②について上手く感覚がとれるように、一本の線をイメージして歩くように心がけましょう。2本のレールに乗って歩く歩き方は、安定感はありますが、大きな運動効果は期待できません。一本の線上を歩こうとすると、安定感を高めるために脚筋が大きく作用、活動するので。腰を軸に上半身と下半身が交互に軽く捻られることで、全身の多くの筋肉が使われます。一本線上を歩き、進むたびに、手(腕)足(脚)が左右交互に作用するため、お腹にヒネリが加わり、運動効果の高いウォーキングが可能です。
④腕の役割 腕振りは、歩行をリードし、リズムをとるのに重要な要素です。歩くテンポを上げるウォーキングのときには、ヒジを曲げる角度を増やし、小さめにテンポをリードするように振ります。歩く速度に合わせ腕を振るというよりは、腕の振りでリズムをつくり足が後からついてくる感じをイメージすると良いでしょう。 |
ウォーキングの注意点
頑張り過ぎは禁物!
何事も頑張り過ぎは禁物。ウォーキング初日から長い時間歩いてしまうと、次の日に身体が痛くなって、翌日は中止。その翌日には雨が降ってきてやる気を失ってしまうなんてことになりがちです。頑張り過ぎ、はりきり過ぎは3日坊主の原因になってしまいます。
余力がかなりあったとしても、まずは短い時間(距離)からはじめ、歩く習慣を身につけてください。
心拍数を意識して歩きましょう
歩く速度は心拍数をみて調整します。歩くスピードが速くなれば、心拍数も増えます。80拍/分のぶらぶら歩きでは運動効果が得られませんが、多すぎても危険。中高年は「ややきつい」と感じる120拍/分くらいを目安にすると良いでしょう。
脱水状態に注意する
身体はウォーキングなどの運動を長時間続けると、筋活動により体温が上昇し、その上昇を抑えるために大量の汗がでます。発汗により身体が渇き、脱水状態になると、血液の濃度が上がり、心臓や血管系の障害をまねく危険性も高まり、水分を補給しないまま、さらに体温が上昇すると、熱中症になる危険性もあります。脱水によるトラブルを防ぐためには、こまめな水分補給が大切です。
シューズ選びもポイントです
ウォーキングシューズ選びのポイントは、靴底が滑りにくく、クッション性があり、通気性の良いものを選びます。やや広めでカカトをあわせると、つま先に1cm 程度、ゆとりのあるものを選ぶと良いでしょう。