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口腔ケア介護の実践バナー

 

高齢者の死因のトップは肺炎!
口腔(お口)の汚れは誤嚥性肺炎を
まねく原因にもなります。

高齢者の口腔ケアは、ADL(日常生活動作)の低下や痴呆の発症などにより、全てを自らが行うことには、困難がつきまといます。口腔の衛生管理を怠ると、呼吸器や循環器などの疾患をまねき、特に抵抗力の低下した高齢者などでは、致命傷になるケースも見受けられます。社会の高齢化が進む今日において、歯科医師や歯科衛生士などの専門家だけが、全ての高齢者の口腔ケアを行うのは困難です。ここでは、実際の介護現場に携わる方々が口腔ケアを行う際に必要な基礎的な知識と実践方法を簡単に説明します。


口腔疾患チェック

口腔ケアをはじめる前に…

口腔ケアを行う際に最も重要なポイントは、要介護者の口腔の状態を正しく把握することです。口腔には虫歯や歯周病以外にも浮腫や癌など様々な疾患が発症します。介護者は要介護者の口腔を観察し、異常がある場合には歯科医師などの専門家に相談して下さい。

健康な歯と歯肉の状態


口腔ケア実施の手順と留意点

口腔ケア実施の手順


口腔ケア計画表の作成

口腔ケアの介護計画は介護を受ける本人が最大限に自立した歯磨きが行えるように、介助者がどの部分を支援すればよいか、どのようにすれば要介護者本人が自立した口腔清掃ができるようになるのかという点において、介護支援者による口腔観察や歯科医師による診断により現状をしっかりと把握した上で、目標を定めて作成する必要があります。
現状の○○○の問題点に対して、いつ、どこで、だれが、どのような方法でケアを行うのかについて計画をたて、その結果を見定め(評価)ながら行うことがポイントです。

口腔ケア計画表

口腔ケアにおける目標

口腔ケアの実践

水分含浸
・乾燥した口腔に湿り気を与え、粘膜の損傷を予防する。
・乾燥して固まった汚れを水分で柔らかくして除去しやすくする。
・ぬるま湯やオキシドール等の殺菌効果のある希釈水をガーゼやスポンジにしみ込ませ口腔の粘膜全体にしみ込ませる。水分は多くなりすぎないようにする。(誤嚥に注意)
※ 緑茶などを使うのも有効。(緑茶に含まれるカテキンには殺菌効果があります)
・寝たきりや重度の障害により、うがいや洗浄によるケアができない場合の口腔清掃。
・誤嚥の危険性が高い療養者の口腔清掃。
・ゴム手袋や指先のキャップを使用し殺菌されたガーゼを指に巻き付け汚れを拭き取る。
※ うがい薬などに浸したガーゼ(軽く絞ったもの)を使うと殺菌効果も向上。
(渇いたガーゼは厳禁)
・うがいができない場合でもうがいに近い清掃効果が得られる。(爽快感)
・本人による体位の移動などの自立訓練。(介助者への協力態勢)
・側臥位などの誤嚥しづらい体位を整え、ぬるま湯などで口腔を洗い流す。
・洗浄は注水器を用いて行い、廃液は洗面器などに溜めた後に廃棄します。
※ 誤嚥を防ぐために吸引器などで吸引しながら行います。
・洗浄による口腔清掃。(粘膜清掃だけであればプクプクうがいで十分な効果がある)
・ガラガラうがいは口腔や喉の粘膜ケアの効果もある。

・洗面所への移動、姿勢確保などの介助を行う。
・うがいそのものは介助できないので本人が行う。
※移動やうがいのための姿勢維持のための介助を行う。

・歯や歯肉に付着した食べカスや歯垢をブラッシングでカキ出し清掃する。
・ブラッシングの後にうがいすることにより全ての汚れを口腔の外に出す。
・ADLが低下した高齢者や施設などで複数の介助を行う場合には電動歯ブラシの使用をお勧めします。
※ 利き手や口腔に障害がある場合などには特に有効である。
・口臭の原因となる舌苔を取り除き、介護の円滑化を図る。
・舌苔を除去することにより口腔内全体の清潔度を高める。
・舌専用のブラシを用いて清掃する。
 特に厚くしつこい舌苔には通常の歯ブラシよりも有効である。
(必ず濡らしてから使用する)
※ 毎日行う場合には通常の歯ブラシで軽くブラッシングする程度良い。
・口腔機能を維持・増進するためのマッサージ&トレーニング。
・歯周病などを予防するための歯肉マッサージなど目的も様々です。
・自ら行える口腔トレーニングからリハビリテーションを目的にした介護マッサージなど 様々な方法があり。
・口腔洗浄などの際の誤嚥防止。
・小さな食べカスそのものの吸引清掃。
・市販の吸引器を用いて行います。吸引器は吸引力の強いものがお勧めです。
 小さな食べカスであれば、吸引清掃できるものもあります。

口腔ケアの実践ポイント

うがい

うがいは、自立による口腔ケアのポイントです。歯に付着したプラークは、ブラッシング以外の方法で取り除くのは困難ですが、食後の粘膜の汚れであれば、プクプクうがいでも十分な効果が得られます。また、うがいそのものは、口腔の筋肉の衰えを予防する効果も期待できます。

自ら、うがいができない場合には、洗浄や拭き取りを行います。洗浄はうがいと同様の効果が得られますが、誤嚥を予防する姿勢の確保や吸引の準備など多くの手間がかかります。
一方、拭き取りは、洗浄に比べると準備や後かたづけも容易です。柄のついたスポンジや湿らせたガーゼなどで汚れを直接拭き取ります。

※拭き取りの際、スポンジやガーゼには水分をあたえます。殺菌効果のあるうがい薬などの使用もお勧めします。

拭き取り清掃用具


お茶を洗口液として使う

万が一飲み込んでしまっても健康を害する危険性のない洗口液としてお勧めなのが「お茶」です。
お茶にはカテキンと呼ばれる成分が含まれており、殺菌効果もあります。
※緑茶に含まれるカテキン成分には殺菌効果があり、クロロフィルなどの成分により清涼感も得られる。番茶やほうじ茶、紅茶などにはフッ素が含まれているため虫歯の予防効果も期待されます。

正しいブラッシング

ポイント①……力を入れすぎない
ブラッシングは、歯ブラシの毛先をあてて、触れている感触がある程度の力で充分です。がある程度の力で充分です。

ポイント②……系統的ブラッシング
1本1本の歯の各面を確実に磨くためには系統的ブラッシングと呼ばれる方法を用います。まずは、上の歯の外側(唇側)から、次に下の歯の外側、そして上の歯の内側(舌側)下の歯の内側、最後に上下の歯の上面といった順番に系統的に磨く方法です。
系統的

系統的ブラッシング

入れ歯清掃
口腔ケアにおいて見落とされがちなのが入れ歯です。入れ歯には、デンチャープラークという歯垢によく似た成分の汚れが付着しがちです。デンチャープラークには歯垢に比べても多くのカンジダ(カビの一種)が含まれていて粘膜の炎症をひきおこします。歯垢と同様にブラッシングによる除去が必要です。※定期的な入れ歯洗浄剤の使用もお勧めします。

入れ歯専用ブラシと保管ケース

 

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